朝晩が涼しくなってくると、手足の先の冷たさが気になり始める方がいます。靴下を重ねてもつま先が冷たい、布団に入ってもなかなか足が温まらない、といった状態です。
冷え対策というと、温かい飲み物や服装、入浴に目が向きがちです。理学療法士としては、それに加えて、日中にどれだけ脚を動かしているか、どんな姿勢と呼吸で過ごしているかも振り返ってみてほしいと考えています。
ここでは、冷えについての2025年の調査と、厚生労働省の国民生活基礎調査の数字をまず確認します。続いて、気象庁の平年値で徳島の秋から冬への気温の下がり方を見たうえで、寒くなる前に見直したい体の使い方を、徳島でピラティスを指導している理学療法士の立場からお伝えします。
2025年の調査で、自分を冷え性だと思う女性は57.6%
養命酒製造が2025年11月に公表した「『冷え』に関する意識・実態調査 2025」では、自分を冷え症だと思う女性は57.6%でした。男性は27.0%、男女を合わせた全体では42.3%です。
この調査は、全国の20〜79歳の男女1,000名を対象に、2025年10月15〜17日にインターネットで行われました。数字は「冷え症だと思う」と「どちらかといえば冷え症だと思う」を合わせたものです。調査では「冷え症」と表記されていますが、この記事でいう冷え性と同じ意味としてお読みください。
年代別に見ると、女性は20代で66.3%、30代で60.2%、40代で60.7%と、いずれも6割を超えていました。
同じ調査で、日頃感じている悩みや不調を複数回答で聞いた項目では、「手足の先を触ると冷たい」が13.1%でした。男性は7.6%、女性は18.6%で、女性が男性より10ポイント以上高い項目の一つに挙がっています。
国の統計に見る「手足が冷える」の数字
もう一つの数字は、厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」です。全国の世帯を対象にした調査で、体の自覚症状を複数回答で聞き、症状ごとに人口千人あたりの人数(有訴者率)を出しています。
その中の「手足が冷える」は、人口千人あたり、男女を合わせて24.1人、男性15.1人、女性32.6人でした。女性は男性の2倍以上の数字です。
65歳以上の年齢階級で高い値になる
女性の数字を年代別に見ると、20〜24歳は15.2人、30〜34歳は17.4人、40〜44歳は17.8人、50〜54歳は23.5人、60〜64歳は22.6人でした。65〜69歳は35.1人、70〜74歳は46.8人、75〜79歳は67.7人と、65歳以上の年齢階級では高い値になっています。
男性は、20〜24歳が1.8人、40〜44歳が4.9人、60〜64歳が9.9人、70〜74歳が28.2人でした。20歳以上のどの年代でも、女性の数字が男性を上回っています。
二つの数字の差をどう読むか
民間調査では女性の6割近くが冷え性だと答え、国の統計では女性千人あたり32.6人でした。二つの調査は、質問の仕方のほか、調査の年や対象の年齢、調査の方法も異なるため、数字を直接比べることはできません。
民間調査は「自分は冷え症だと思うか」を直接聞いています。国民生活基礎調査は、体のさまざまな自覚症状の中から当てはまるものを選ぶ形式で、「手足が冷える」はその一つです。
どちらの調査も、女性のほうが冷えを感じている割合が高いという点では同じ傾向を示しています。一方で、民間調査では女性の20〜40代がいずれも6割を超え、国の統計では65歳以上の年齢階級で値が高いなど、年代の傾向は異なります。どちらか一方の数字だけで「何割の人が冷え性」と決めつけないようにお読みください。
徳島の平均気温は、10月から12月で10℃以上下がる
気象庁が公表している徳島の平年値(1991〜2020年)で、秋から冬への気温の動きを確認しておきます。
| 月 | 平均気温 | 日最低気温(月平均) |
|---|---|---|
| 9月 | 24.8℃ | 21.6℃ |
| 10月 | 19.3℃ | 15.9℃ |
| 11月 | 13.8℃ | 10.1℃ |
| 12月 | 8.7℃ | 5.2℃ |
| 1月 | 6.3℃ | 2.9℃ |
10月に19.3℃だった平均気温は、12月には8.7℃になります。2か月で10℃以上下がる計算です。日最低気温の月平均も、11月には10.1℃、12月には5.2℃まで下がります。
平均気温が下がりきる前の10月のうちに、体の使い方を見直しておくことをおすすめします。
多くの人がしている冷え対策と、その満足度
先ほどの民間調査では、冷え症の自覚がある423名に、冬の時期に行っている冷え対策も聞いています。上位は「温かいものを食べる・飲む」51.5%、「入浴する(湯船につかる)」51.3%、「手袋や厚手の靴下をはく」48.7%でした。
一方で、自分の冷え対策の効果に「不満がある」と答えた人は56.3%と、半数を超えていました。対策はしているものの、満足できていない人が多いという結果です。
満足している人は、入浴と休息・睡眠の実践率が高い
対策の効果に満足している人と不満な人を比べると、「入浴する」は満足している人で58.9%、不満な人で45.4%でした。「しっかり休息・睡眠をとる」も、満足している人で32.4%、不満な人で21.8%と差がありました。
これは、どの対策が冷えに効くかを確かめた結果ではありません。満足している人がどんな対策をしているかを比べたもので、生活全般の過ごし方を比べたものでもない点は、区別してお読みください。
「寒くなってから」では遅れやすい
同じ調査で、冷え症の自覚がある人の74.2%が、暖かい秋が続くと冷え対策を油断してしまうと答えていました。また63.8%が、冬の冷え対策は寒くなってから頑張ると答えています。
服や飲み物は寒くなってからでもすぐに変えられますが、運動の習慣は、始めてから生活に定着するまでに時間がかかります。体を動かす時間は、寒くなる前から予定に入れておくほうが続けやすくなります。
理学療法士から見た、冷えを感じやすい一日の過ごし方
ここからは、出典の数字ではなく、理学療法士として体を見てきた立場からの説明です。冷えの原因は人によって違い、ここで挙げる過ごし方がすべての人に当てはまるわけではありません。そのうえで、日中の体の使い方として見直せるところを3つ挙げます。
座りっぱなしで脚をほとんど動かさない
デスクワークや車の運転で一日の大半を座って過ごしていると、脚を動かす機会は少なくなります。ふくらはぎの筋肉は、縮んだりゆるんだりすることで、脚の血液を心臓の方へ戻す流れを助けています。
座ったまま動かない時間が長いと、この働きを使う機会も減ります。夕方になると足先が冷たい、靴がきつく感じるという方は、日中に脚を動かす時間がどれくらいあったかを振り返ってみてください。
寒さで肩をすくめたまま過ごす
寒い日は、無意識に肩をすくめ、首を縮めた姿勢になりがちです。肩をすくめているときの呼吸にも、目を向けてみてください。
肩と首に力が入ったまま一日を過ごしていないか、夕方に一度振り返ってみてください。
足首と足の指を動かす機会がない
靴を履いたまま過ごす時間が長いと、足首や足の指を動かす機会は少なくなります。冷えを感じやすいのは手足の先なので、その先端の関節を動かしているかも振り返ってみてください。
足の指を開いたり閉じたりできるか、足首を回したときに引っかかる感じがないかを、一度確かめてみてください。動かしにくさや左右差があれば、体験レッスンのときにお伝えください。
服や入浴の対策と、体を動かす時間を組み合わせる
服を重ねる、温かいものを食べたり飲んだりする、湯船につかるといった対策は、調査でも多くの人が取り入れていました。寒い日にすぐできる方法です。
一方で、筋肉は動くときに熱を生みます。服や飲食、入浴の対策だけで一日の大半を座って過ごしている場合は、体を動かす時間が抜け落ちていないかも確かめてください。どちらか一方に偏らず、両方を組み合わせて考えるのが理学療法士としてのおすすめです。
服や入浴で温まっても、座ったまま動かない時間が長く続けば、脚を動かす機会は増えません。一日の予定の中に、立ち上がって少し歩く時間や、座ったまま足首を動かす時間をあらかじめ入れておくと、両方をそろえやすくなります。
理学療法士がすすめる、冬前のセルフチェックと見直し表
まずは自分の体の状態を知るところから始めます。道具は要らず、自宅でできる確認方法を3つ紹介します。
座ったまま、脚の動きを確かめる
椅子に座って両足を床につけ、かかとを床につけたままつま先を上げ下げします。次に、つま先を床につけたままかかとを上げ下げします。
ふくらはぎやすねの筋肉が動いているのを感じられるか、左右で動かしやすさに違いがないかを見てください。仕事の合間に座ったままできる動きなので、確認したあとはそのまま日中の習慣にできます。
仰向けで呼吸の入り方を確かめる
仰向けになって膝を立て、両手を肋骨の横に当てます。鼻から息を吸ったときに、手が横に押し広げられるかを確かめてください。
このとき、息を吸うたびに肩や首がどう動くかも観察してみてください。
足の指を開いて、足首を回す
床か椅子に座り、片方の足を反対の膝の上にのせます。手の指を足の指の間に入れて、足の指を広げたまま足首をゆっくり回します。
痛みが出る場合は無理に指を入れず、足首を回すだけにしてください。左右で回しやすさを比べると、ふだんの立ち方や歩き方の癖に気づくきっかけにもなります。
日常の見直し表
一日の流れの中で見直せるところをまとめました。すべてを変える必要はありません。当てはまるものを1つ選んで、しばらく続けてみるところから始めてください。
| 見直すところ | よくある状態 | 理学療法士からのアドバイス |
|---|---|---|
| 仕事中の姿勢 | 何時間も座ったまま、立つのはトイレのときだけ | ときどき立ち上がり、少し歩く。座ったままつま先とかかとの上げ下げをする |
| 寒い日の姿勢 | 肩をすくめて首を縮めたまま歩く | 気づいたら肩を一度すくめてから、息を吐きながら落とす |
| 移動 | 近い距離でも車で移動し、ほとんど歩かない | 駐車場の離れた場所に停めるなど、歩く距離を少し足す |
| 運動する日 | 週末にまとめて動き、平日はほとんど動かない | 平日のどこかに短く体を動かす時間を入れ、回数を分ける |
| 入浴 | 寒くなるまでシャワーだけで済ませる | 秋のうちから湯船につかる日をつくる |
| 寝る前 | 寝る直前まで画面を見て、そのまま布団に入る | 寝る前に仰向けで呼吸を確かめる時間をとる |
入浴と休息の項目は、先ほどの調査で対策に満足している人の実践率が高かった内容と重なります。体を動かす項目と組み合わせて、無理のない範囲で取り入れてください。
やらないほうがよいこと
冷えているからといって、痛みが出るほど強く足をもんだり、冷えた状態でいきなり強く伸ばすストレッチをしたりするのは避けてください。痛みをこらえると体に力が入り、呼吸も止まりがちです。
また、冷えに痛みや皮膚の色の変化を伴う場合、片側だけ冷えが強い場合、急に冷えが強くなった場合は、生活習慣の見直しだけで様子を見ずに医療機関へ相談してください。
ピラティスを冬前の準備に取り入れる考え方
ピラティスとは、呼吸に合わせて体幹を働かせながら、背骨や手足を一つずつ丁寧に動かしていく運動です。息が上がるほど激しく動くものではなく、自分の体のどこに力が入っているかに注意を向けながら進めます。
この記事で紹介した調査や統計には、ピラティスについての記載はありません。ピラティスで冷え性が治るとお約束することはできません。そのうえで、ここまで書いてきた冬前の見直しと重なるところが3つあります。
脚と体幹の大きな筋肉を動かす時間になる
マシンピラティスでは、スプリングの抵抗を使って、脚や背中、体幹の大きな筋肉を働かせます。座り仕事では使う機会の少ない筋肉を動かせます。
スプリングは動きを補助する方向にも使えるので、運動から離れていた方でも負担を調整しながら取り組めます。寒くなる前に、体を動かす時間を週の予定に組み込む手段の一つとして考えてみてください。
呼吸と肩の力みに気づく練習になる
ピラティスでは、動きのたびに吸う・吐くを合わせ、動かしたい場所以外の力を抜くことを繰り返し練習します。腕を動かすときに肩がすくんでいないか、脚を動かすときに首に力が入っていないかを確かめながら進めます。
この練習は、寒い日に肩をすくめて歩いているときに、自分の力の入り方を振り返るきっかけにもなります。
足首から足の指まで動かす
マシンピラティスには、足の裏でバーを押したり、足首を曲げ伸ばししたりする動きがあります。靴を履いた生活ではあまり使わない足首や足の指を、体重をかけずに動かせます。
レッスンで足首の動かし方を覚えておくと、先ほどのセルフチェックも自宅で続けやすくなります。
マンツーマンで体の癖を確認する
Relize(リライズ)は完全マンツーマンのパーソナル60分のレッスンで、理学療法士がレッスンの前に姿勢、背骨や肩の動く範囲、左右差、呼吸、体幹の状態を確認します。
その結果をもとにプログラムを組み立てます。レッスンの外で気をつけることや、自宅でのセルフケアの方法もお伝えしています。
徳島で寒くなる前にピラティスを始める段取り
最初は、レッスンと、自宅でのセルフチェックを組み合わせるところから始めてください。通う間隔は、体の状態を見ながら相談して決められます。回数を増やすより先に、続けられる形をつくることを優先します。
徳島で体験レッスンから始める流れ
体験レッスンでは、理学療法士が姿勢、関節の動く範囲、左右差、呼吸、体幹の状態を評価し、その結果をもとに動きを試していただきます。冷えのことで気になっている点があれば、そのときにお伝えください。
レッスンの外で気をつけることや、自宅でできるセルフケアの方法もお伝えしています。
レッスンのない日の過ごし方
レッスンのない日にも、体を動かす時間を少しずつ入れていけば、脚を使う日を増やせます。仕事の合間に座ったままつま先とかかとの上げ下げをする、移動のときに少し遠回りして歩く、寝る前に仰向けで呼吸を確かめる、といった形です。
どれも特別な道具や場所は要りません。レッスンで理学療法士と確認した体の癖に合わせて、自分に合うものを選んで続けてください。
10月のうちに通う日を決める
徳島の平年値では、10月の平均気温は19.3℃、12月は8.7℃です。冬に向けて、気温が下がりきる前に通う日を決め、生活の中に体を動かす時間を設けておくことをおすすめします。
変化の感じ方には個人差があります。レッスンの間隔や内容は、体の状態を見ながら、その都度相談して決められます。
よくある質問
Qピラティスで冷え性は改善しますか?
ピラティスで冷え性が改善するとお約束することはできません。冷えの原因は人によって違います。当スタジオでは、理学療法士が姿勢や呼吸、足首の動きなどを確認し、日中に体を動かす時間をつくるための運動としてご提案しています。
Q手足が冷たくても、レッスンを受けられますか?
はい、受けていただけます。レッスン前に体の状態を評価し、その結果をもとに動きを決めます。ただし、冷えに痛みや皮膚の色の変化を伴う場合、片側だけ冷えが強い場合、急に冷えが強くなった場合は、先に医療機関で相談してください。
Q運動経験がほとんどなくても大丈夫ですか?
はい。当スタジオは完全マンツーマンで、レッスン前に姿勢や呼吸、体幹の状態を評価してから動きを決めます。マシンのスプリングが動きを補助するため、筋力に自信がない方でも負担を調整しながら取り組んでいただけます。
Q駐車場はありますか?
福島店・田宮店(Relize Melt)ともに、店舗前に駐車場があります。台数や場所は各店舗ページでご確認ください。
徳島でピラティスを始めるなら Pilates & Conditioning Relize
徳島県徳島市でパーソナルピラティスを提供するPilates & Conditioning Relizeは、福島店とRelize Melt(田宮店)の2店舗で体験レッスンを受け付けています。インストラクターは全員が理学療法士です。
体験レッスンは通常¥8,200ですが、ホットペッパービューティーの新規限定クーポンをご利用いただけます(福島店は¥4,980、田宮店も新規開店の特典をご用意しています)。
クーポンの内容は時期によって変わりますので、最新の金額はご予約ページでご確認ください。入会金はいただいておりません。
冬の冷えが気になっている方は、服や飲み物に加えて、日中に脚を動かす時間と呼吸の癖を見直すところから始めてみてください。自分の姿勢や足首の動きを一度確かめてみたいと思ったら、体験レッスンで今の体の状態を一緒に確認しましょう。
参考
- 養命酒製造「『冷え』に関する意識・実態調査 2025」(2025年11月公表):https://www.yomeishu.co.jp/health/survey/pdf/hienikansuruishikijittaichousa2025_20251105.pdf
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」健康票 第098表 有訴者率(人口千対)(2023年7月公開・政府統計の総合窓口 e-Stat):https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=dataset&year=20220&toukei=00450061&stat_infid=000040071870
- 気象庁「過去の気象データ検索 平年値(年・月ごとの値)徳島」(1991〜2020年の平年値):https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_ym.php?prec_no=71&block_no=47895
